第23章 いざ!出陣!【23】
二人で蔵に来ると
長谷部「主、絵の具はまた使うでしょうから取り出し易い所に置いておきますね?」
『うん!ありがとう、私別荘に忘れ物したから取りに行ってくるから長谷部さん先に茶室行ってて?』
長谷部「それなら待ってますよ?」
『大丈夫!すぐもどるから、長谷部さん先に茶室行ってお茶とか用意しててくれたら嬉しいなぁ~』
長谷部「はいっ!主命とあらば!では俺は先に行って用意しておきますので、では後程!」
そうして長谷部さんは嬉しそうに走って行った
そんな長谷部さんを見送った後、私はこれでゆっくり家の中を見て来れると思い家に入った
ただいまーと誰も居ない家の中へ声をかけ、靴を脱ぎ中へ入ると真っ直ぐに仏壇へ向かった
仏壇の前に座りチーンと鳴らし手を合わせる
『お父さんお母さん、ほったらかしにしててごめんね?さっきはいろんな人達が入れ替り立ち替り入って来てビックリしたでしょ?カワイ子ちゃんからイケメンまで沢山いたでしょ?私ね、さっき来てくれた皆と暮らしてるんだよ。まぁ、私が皆の所に居候させて貰ってるんだけどね、皆、良くしてくれるから凄く居心地がよくて…でも今日から毎日誰かがここに来ると思うよ、もちろん私も顔出しに来るけどね?それと、さっきは変な所見せちゃってごめんね?三日月さんが面白い事言うから大騒ぎになったよね?それから私の部屋行ったら清光と安定がベッドに潜り込んでるしさ。ふふっ。まだ他にも今まで何してたのか色々言いたいけど長谷部さん待たせてるから行くね?また来るね』
私はそっと立上がり自分の部屋へ向かった
自分の部屋に入ると
『あったあった!さっき服入れて忘れてたカバン、これ持って行きたかったんだよね~っとその前に一休み』
そうして私はベッドへ飛び込み枕に顔を埋めた
『ふぅ~ここはここで落ち着くなぁ~』
ゴロンと横向きになると私が両親と一緒に写っている写真が見に入った
それを手にとり見つめる
『お父さん…お母さん…』
鼻の奥がつんとするとじわりと涙が滲む
ホロリと涙が溢れたけれどそのままに軽く目を閉じた
そうして私は眠ってしまった
一方茶室では
長谷部「主が来ない…」
燭台切「主、勉強がイヤで逃げたのかな?」
長谷部「主を探してくる!」
長谷部さんは茶室を飛び出した