第23章 いざ！出陣！【23】

南泉「とうとうあいつが来たか」


広君「あぁ…南泉、お前が感じ取っていたのはあいつの気配だったのかもな」


南泉「はぁ～とりあえず、主の所へ行こうぜ」


広君「そうだな」


二人が私の元へくると手入れが終った所だった


『よぉ～し手入れ完了！』


長義「…ん……俺は……」


長義君は起き上がるとキョロキョロと辺りを見渡す


長義「ここは？」


『長義君の家だよ？お帰り！』


小竜「お帰り」


長義「…………………………」


長義君はまだ状況を飲み込めてないのか私を見たまま止まってしまった


『長義君？大丈夫？まだどこか痛い？』


長義「はっ！手入れ…してくれたのか？ありがとう」


長義君は立上り身体中に付いていた砂を払うと、私の後ろに立っていた二人に気付いた


長義「へぇ～君達もいるんだ？」


南泉・広君「っ！」


振り返ると後ろには眉間にシワを寄せた広君と南泉君がいた


『二人もお出迎えに来てくれたの？それより南泉君、具合、大丈夫？』


南泉「あぁ、原因がわかったからな、けど余計に酷くなりそうな気がするぜ」


『ぇえ！？皆の所で休んでて？広君、南泉君に付き添ってあげて？』


南泉「大丈夫だ、原因はこいつだからな」


南泉君はそう言って長義君を指差した
私はまた振り返ると長義君を見る


長義「はははっ、お出迎えありがとう、そんなに俺に会いたかったのかな？猫切り君？」


『ん？猫切り君？……………』


南泉「ちっ！見知った顔でもお前には会いたくなかったな」


長義「その様子じゃ呪いも解けてなさそうだね？まだニャーニャー言ってるんだ？」


『…💢…』



長義「まぁ切ったのが猫だから仕方ないか！それとそっちの…」


広君「っ！」


長義「もしかして山姥切で名を売ってるのかな？まさかね？」


『…💢💢…』


長義「偽物君が山姥切なんて迷惑だなぁ」


広君「俺はっ……」


『…💢💢💢…』


長義「何か言いたい事があるのかな？偽物君？」


広君「っ！……………」


長義「偽物が何も言えるはずないよな？」


プツン──✂️───
私の何かが切れた


『……………だよ……』


長義「ん？」


小竜・広君・南泉「主？」