第22章 いざ！出陣！【22】

一方広間ではこんすけが次郎ちゃんに捕まっていた


次郎「こんのすけ？あんた主が屋根から落ちた時、屋根にいたよねぇ？」


こん「はい、居ました」


次郎「それなら主が落ちた瞬間も見てたよねぇ？」


こん「はい、見てました…」


次郎「で？主が落ちた理由ってのを知りたいんだけど、何があったんだい？」


こん「えっと…その…」


次郎「あんたまさか主を突き落としたんじゃないだろうね？」


こん「そんな事しません！ですが…」


次郎「なにさ？」


こん「あの時、主様に呼ばれ、背後からここに居ます！と背中をポンポンとしたらひどく驚かれたようで…跳び跳ねるように立ち上がると、そこからが主様が説明した通りです」


次郎「なるほどね、まぁこんのすけも悪気があった訳じゃないんだろうけど、あの子、人一倍ビビリーだからさ余り驚かさないでやってよ？」


こん「わかりました」


次郎「うん！わかれば良いんだよ！あの鶴丸でさえ主を本気で驚かせるような事をしないくらいだからね」


こん「あの鶴丸様がですか…」


またまた一方私と鶴丸は広間へ向かっていたが


『あー！』


鶴丸「なんだ！？急に大声出して！」


『あぅ～襖置きっぱなしにしてきた』


鶴丸「ここまで来たんだ明日で良いだろう？」


『やだよぉ～外から丸見えじゃん…夜に襖開いてるとか怖いもん！取りに行ってくる！』


鶴丸「あっ！おい！」


走って襖の所に戻ると鶴丸も到着した


『良かった…倒れて穴あいてたらどうしようかと思ったよ！よし、私はこれ部屋に置いて来るから鶴丸広間に行ってて良いよ』


襖を持上げ歩き出そうとすると鶴丸が私に覆い被さるように後ろから襖に手をかける


鶴丸「これは俺が運んでやるさ、さぁ行こう」


襖と鶴丸の間に挟まれながらも振り返り、ありがとう！と伝えると


鶴丸「君は本当に無邪気だな、壁ドンならぬ襖ドン状態なのになぁ？」


私は襖と鶴丸の間から抜け出ると


『襖ドンからの脱出成功！』


鶴丸「はははっ！一応照れてはいるんだな？それを誤魔化すために大声になったり違う話に変えたりするのか」


『やめろ！』


鶴丸「おっと！すまんすまん！」


『むぅ～』