第22章 いざ!出陣!【22】
『薬研君離してくれ~!』
薬研君に掴まれた手を引いてみるが離してもらえそうにない
『あっ!そうだ!私の部屋の襖が重症なんだよ!手入れしてあげなきゃ!って事で薬研君!手を離すんだ!』
薬研「そうなのか!?…なんて言うと思うか?襖を俺っち達みたいに言うな、襖は後で直してやる」
そうして薬研君と言い合っていると御手杵さんは脱いだジャージの前を合わせファスナーをしめるとそれを私の頭から被せた
『ぅわっぷ!』
御手杵「ほら腕、袖に通せ」
二人からは逃げられないと諦めた私は素直に袖に腕を突っ込んだ
『むぅ~手、出ない』
薬研君と御手杵さんに向かって両手をつき出すと二人は袖を捲ってくれた
二人は私から少し離れ何かを考える素振りをする
御手杵「あれと長さ同じくらいじゃないか?」
薬研「俺っちもそう思う、こんのすけそのメイド服持って来てくれ」
こん「喜んで!」
『喜ぶな!』
こんのすけはメイド服を咥えて薬研君の元に来るとそれを渡した
薬研君はそれを受け取り広げると私に近付いて来た
『薬研…君?』
私の体にメイド服をあてると
薬研「大将、この服、御手杵のジャージと丈、同じだぜ?」
『そうなの?』
御手杵さんはしゃがみ丈の長さを確認している
御手杵「俺のよりこれの方がヒラヒラが付いてる分、長いかもな?」
こん「主様!こちらの巫女服風のも同じサイズですから問題無いですよ!」
『こんすけ!?巫女服風って言ったよ!?問題あるでしょ!?』
薬研「大将そんなにキーキー喚くな御手杵のジャージ着てて恥ずかしいか?」
『へ?あっ御手杵さんのは着てても恥ずかしくないよ?』
御手杵「んじゃこれも大丈夫だろ?」
今度は御手杵さんが巫女服風のやつを持って私に近付いてそれを私にあてると
御手杵「薬研、お前はどっちが良いと思う?」
薬研「俺っちは…う~ん…どっちも良いな」
御手杵「そうだよなぁ~悩むよなぁ~」
『やめろー!勝手に話進めないでよ!これ着るの決定なの!?』
薬研・御手杵「決定だ」
皆「おー!」
『ちょっと皆!?おー!じゃないんだけど!』
薬研「こんのすけ、他にもあるか?」
こん「はい!チャイナ服やナース服など!」
『やめろー!』