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いざ!出陣! ~刀剣乱舞~

第20章 いざ!出陣! 【20】




『くっ苦し…い!』


手加減なく抱き締める彼の胸をドンドンと叩くと


?「あっ!ご主人様!もっと!って言いたい所だけど、ご主人様が潰れてしまったら色々困るからね、でも、思わず興奮して強く抱き締めてしまって…苦しかったよね?ごめんね?」


抱き締める腕の力は緩めてくれたけど、離してはくれないようだ


『ふぅ~内臓が口から出るかと思った…』


?「ご主人様?ごめんね?」


上半身を離し私の顔を覗き込んできた


『大丈夫だよ。それよりあなたの名前、教えて欲しいな』


亀甲「あっ!そうだったね!僕は亀甲貞宗だよ?」


『亀甲さん?』


亀甲「それはイヤだな…」


『えっ?亀甲君?』


亀甲「ご主人様!亀甲って呼んで良いんだよ!ご主人様!」


亀甲は私の肩を掴みガクガクと揺さぶってきた


『あわわわわ!やっ!やめろー!』


亀甲「あっ!ご主人様ごめんね?」


『まったくもぉ!舌噛んで血が出たらどーすんのさ!』


亀甲「っ!もちろん僕が舐めて治してあげるよ!」


すると私の頬を両手で挟み顔を近付けて来た


『やめろー!』


軽く亀甲を突飛ばし逃げ出した


亀甲「ご主人様!?どうして逃げるの?ケガしたら手当しないともっとひどくなるかもしれないよ!」


『ケガなんかしてないから大丈夫だよ!イヤー!』


後ろから亀甲が追いかけて来る音が聞こえてくる
このまま部屋に逃げても危ないと思い普段行かない廊下を曲がりどこかに隠れる所は無いかと探す…が!
通り過ぎようとした空き部屋から白く細い腕が伸びてきて私を掴み部屋へ引き込んだ


『っ!!!!!!』


気付くと後ろから抱き締められ、口は手で塞がれていて叫べなかった


?「亀甲に追われていたな?」


口が塞がれている私はコクコクと頷いた


?「ではここで亀甲をやり過ごすとしよう」


私はまたコクコクと頷くと亀甲の声が襖の向こうから聞こえる


亀甲「ご主人様!?あれ?ご主人様ー!」


亀甲は私がいる部屋を通りすぎて行った
ホッとした私は体の力を抜くと


?「行ったな」


私の口を塞いでいた人は私を解放すると、隣に立ち私を見る
私も隣に立つ彼を見ると


?「目が赤いな、そんなに亀甲がコワかったのか?」


頬に手を添え親指で目元をそっと撫でてくれた


『…ふぇ~ん…』


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