第19章 いざ!出陣! 【19】
四人衆がテキパキと皆のお茶を淹れていると天使達がぞろぞろと広間へ入って来た
『あっ、天使達💓』
信濃「大将!俺の懐ー!」
信濃君が私の懐めがけて飛び込んで来た
それを見ていた小夜ちゃんが右腕に今剣君が左腕に抱き付いた
そして背中にも衝撃を感じて振り返ると蛍君が私の背中に座椅子のように寄りかかっていた
『え~っと蛍君?』
蛍丸「主のバカ…」
『あっ、はい…ごめんなさい』
蛍丸「もう危ない事しちゃダメだからね』
蛍君は膝立ちすると私の首に腕を巻き付け後から抱き付いた
『今剣君?』
今剣「はい!あるじさまー!ミカンありがとうございました!」
『うん。どう致しまして』
今剣君は更に抱き付き頬を腕にスリスリしていた
『小夜ちゃん?』
小夜「今度僕と柿」
『うん。そうだね?一緒に柿の収穫しようね?って約束したもんね?』
小夜「うん」
小夜ちゃんは左腕を私の腕に巻き付け右手は私の手の人差指を握っていた
信濃君は飛び込んできてからずっと懐に顔をスリスリしていた
後藤「信濃、たまにはチビ達にも懐、譲ってやれ」
後藤君と厚が信濃君の足を掴んで引っ張って行った
信濃「ぁあー!俺の懐ー!」
信濃君は私に助けを求めるように手を伸ばしていたが、小夜ちゃんと今剣君が抱き付いていて助けてあげられなかった
『信濃君ごめんね…』
それから天使達に囲まれて楽しくティータイムを楽しんでいると
広間に居なかった大人組が入って来た
三日月「俺にも茶をくれ」
鶴丸「おっ!かりんとう饅頭か?俺にもくれ!」
堀川「はいはーい!」
堀川君が入って来た人達のお茶を淹れてあげているのを横目でみながら、どうか見つかりませんように、と願いながら背中を丸めて天使達に紛れて隠れた
つもりだった
髭切「主、僕と一緒にお茶しようね?」
『(うっ!優しい声が逆にこわい…)』
髭切さんは私を抱上げると近くの空いているスペースに私を抱えたまま座った。
膝丸さんは私の湯呑を持って来てくれて隣に座った
髭切「主?僕に何かして欲しい事ない?」
『えっ?ないよ?なんで?』
髭切「ミカンのお礼にアヤカシだろうが刀だろうが何でも斬ってあげるよ?」
『刀はやめて!?』