第18章 いざ!出陣! 【18】
四人で万屋に向かって歩いていると、案の定、私は目につく物全てが珍しくはしゃいでいた
『ゎあー✨ゎあー✨』
燭台切「主は思った通の反応をするねぇ」
歌仙「堀川、絶対に主から手を離してはいけないよ?」
堀川「もちろん!」
私は堀川にしっかりと手を握られていた
近くを流れる小川には水車があったり、茅葺き屋根の家があちこちに建っている
そんな茅葺き屋根の住宅街を抜けると繁華街の様な所に出た
そこは、他の本丸からも買い物に来たと思われる審神者と刀剣達が行き交っていた
『ねぇ…皆のドッペルゲンガーがいるよ………』
堀川「主さん…その言い方コワイからやめて?」
『おぅ…ごめんなさい!』
燭台切「主?皆、他の本丸から来てる刀剣達だよ」
『うん…本丸の数だけ皆がいるよって教えてもらったけど、実際見ると凄いね!』
そうしてまた四人で万屋に向かって歩き出すと、私はすれ違う審神者や刀剣達を眺めた
万屋の近くへ来ると
堀川「主さん!あれが万屋だよ!色んな物が沢山売ってるよ!」
『ぉお✨』
少し離れた所に一際大きな建物が、入口の軒下には大きく万屋と書かれた看板が掲げられていた
?「あのっ、すいません、あれ?どうして皆、僕を無視するのかな?僕が見えないのかな…」
万屋の入口近くで通りすがる人達に声をかけている人がいた
『ねぇ…堀川君、万屋の入口近くに困ってる人がいるんだけど…』
堀川「え?どこ?」
『ほら!入口の右の方にいるよ?皆に無視されて可哀相だよ?』
燭台切・堀川・歌仙「…………………………」
『ねぇ?どうしたの?』
堀川「主さん…僕には見えないみたい…」
『え?』
歌仙「あ…主…」
『え?え!?うそ!?うそ!?うそ!?どーしよう!?』
燭台切「主!落ち着いて!僕達がいるから!どんな人か教えてくれるかい?」
『あわわわわわ…う、うん…あの困ってる人、白っぽい髪でおかっぱで白のパンツに黒シャツに白のジャケット?…なんか、平野君か前田君を大人にした感じ…あっ!腰に刀があるよ!』
そんな私の声が聞こえたのか、その困ってる人が私の方へ振り向いた
?「あっ!」
『え!?』
その人は私と目が合うと近寄って来た