第18章 いざ!出陣! 【18】
私は恐怖のあまり動けずにいた
その間にも、どんどん白い人は近付いてくる
?「やっと見つけた」
『え?』
私が発した声に一緒に来ていた三人が私を見ると、私が空を見上げているようにしか見えていなかった
堀川「主さん?何を見てるの?」
燭台切・歌仙「主?」
近付いて来た、白い人は、私の前で止まるとニコッと微笑み私を抱き締めた
すると桜の花弁竜巻が私と白い人を包んだ
燭台切・歌仙・堀川「主!?主さん!?」
突然私をが見えなくなるほどの桜の花弁竜巻が起きた事に驚いた三人は、私を呼ぶがそんな花弁竜巻はすぐにおさまり、そこには白い人に抱き締められている私が現れた
燭台切・歌仙・堀川「髭切さん!?髭切!?」
『え?え!?え!?髭切さん!?』
すると髭切さんは私を抱き締めていた手を緩め上半身を少し離すと私を見下ろした
髭切「君は暖かいね」
そしてまた抱き締めてきた
『ちょっ!髭切さん!?』
髭切「皆、僕を無視するんだ…僕が見えないみたいに…」
『おぅ…会話にならない…』
だけど悲しそうに話す彼が可哀相で背中をポンポンしてあげると私を抱き締める腕にまた少し力がこもった
堀川「ねぇ髭切さん!突然現れて主さんに抱き付いてるなんてズルいよ!?」
『ズルいよ!?ってそっち!?』
髭切さんは私から離れると、私の肩を掴み顔を覗き込んで来た
髭切「君が今代の主で良いんだね?」
『え!?』
堀川「もう、会話にならないって言うより、人の話を聞いてないよ…」
三人は苦笑いしていた
髭切「僕は源氏の重宝、髭切さ、よろしくね?」
『はい…よろしくお願いします』
髭切「主?これから買い物?僕も付き添うよ」
髭切さんは、そう言うと私の手を握り万屋へ向かって歩き出した
『わわわっ』
燭台切・歌仙・堀川「あっ!主!主さん!」
三人も慌てて私達の後を追って来た
私は髭切さんを見上げると
『髭切さん?』
髭切「ん?どうしたの?」
『髭切さんの帰りを待ってる人がいるから本丸に帰るのが楽しみだよ!』
髭切「それは楽しみだね?』
そして、ふふっと笑い合うと手を握り直し五人で万屋へ入って行った