第18章 いざ!出陣! 【18】
翌朝、心地よい温もりの中で目を覚ました
『う~ん…(誰だろ?一緒に寝てくれたんだ…暖か~い)』
まだ少し寝ぼけていた私は、その人の胸にすり寄った
?「主はん、そんなにすり寄って…襲ってええですか?」
『ふふっ、ダメですぅ~………ん?ええですか?』
?「はい、ええですか?」
聞き慣れない口調と声に私の意識は急浮上した
『え?え?えっ!?』
?「主はん、自分に全て任せて下さい」
その人は私を抱き締めて来た
『やっ!やめろー!』
その人の胸を力一杯押し返すが、それ以上の力で抱き締められる
『うぐっ!や…め…て…』
?「主はん、暖かくて離したくないんですわ」
その人は少し腕の力を緩めてくれたが離してくれなかった
『あっ、あの!恥ずかしいから離してくれると嬉しいです…』
?「イヤです」
『なっ!………はぁ~じゃあ、あなたの名前は?』
明石「明石国行いいます」
『明石さん?』
明石「はい」
『ん?え?えっ!?本当に明石さん!?』
明石「そうですけど?」
私は明石さんの腕からすり抜けると起き上がり、更に明石さんの手を引いて起き上がらせるとその手をブンブンと振った
明石「なんや!?なんや!?」
『明石さんお帰り!待ってたよ!蛍君と愛染君が!絶対喜ぶよ!』
明石「蛍と国俊が!ですか?主はんは?」
『私より蛍君達だよ!広間行こう!?朝食で皆集まるから会えるよ!』
すると、明石さんは円卓に置いてあったメガネに手を伸ばし、かけると、私の手を引いて立ち上がった
明石「行きましょか?」
『うん!その前に明石さん手入れさせて貰いたいんだけど良いかな?』
明石「良いですけど、自分、太刀なんで小さなキズでも治るのに時間かかるんで、蛍達に会ってからでもええですか?」
『大丈夫!ここですぐ治せるよ!』
明石「じゃあ、お願いします」
私は大きく頷くと、握られていた手に空いている手を重ねて明石さんの手を包むと治れ!と念じた
明石「っ!へぇ~主はん、ありがとうございます、手入れ部屋いらずやな?」
『手入れ部屋優秀なんだよ?無いと困るよ?後は?まだどこか痛い所とかない?』
明石「それは大丈夫ですけど…」
『けど?なに?』