第18章 いざ！出陣！ 【18】

薬研「大将…俺っちが悪かった、言い忘れてたな、付喪神って事」


薬研君は私の横に腰を下ろすと背中をナデナデしてくれた


『っ！あっ！貴方様は何も悪くないです！私の勉強不足です！ごめんなさい…それに今までの無礼の数々…どうお詫びしたら…』


薬研「そうだな…何をお詫びしてもらうかな」


『っ！！出来る限り何でもします…』


いまだに顔をあげられずにいた私は


薬研「とりあえず顔をあげてくれ」


そろそろと体を起こしたが、顔をあげられずにいた、手は膝の上で強く握ると


長谷部「主…」


長谷部さんが私の手をそっと優しく握ってくれたが体がピクッと反応した


長谷部「主…俺がコワいですか？」


『うぅ…』


薬研「大将…悪いと思ってお詫びしたいなら今まで通り接してくれないか？」


『ですがそれでは！』


和泉守「お前なぁ！何をうじうじしてんだ？さっきまで俺の膝の上で偉そうにしてたのによ」


『和泉守さん…』


和泉守「ぁあ！？今、何て言った！？」


『ひっ！いっ！和泉守さん！』


和泉守「お前！今まで俺の事そんな風に呼んでなかっただろ！何て呼んでた！？」


『かっ兼さん…』


和泉守「おう！それでいい！またさっきの呼び方したら返事しねーからな！」


『兼さん…』


陸奥守「おんし！わしは何だったかのぅ？」


『むっちゃん…』


陸奥守「ぉお！ええのぅ！またそれで頼むき！」


『ありがとぅ…』


薬研「大将？落ち着いたか？」


『あ、薬研君…ごめんね？ありがとう』


薬研「あぁ、しかし大将、随分強く叩きつけたんだな、おでこ赤くなってるぜ」


『あ、うん、必死だったから、へへっ』


私は額を両手で隠しはにかんで笑った


薬研・長谷部「っ！」


薬研「久し振りに見たな大将のその襲いたくなる顔」


『はい！？私、何もしてないよね！？』


長谷部「主…自覚がないんですね…」


『だから何なの！？』


薬研「俺っちを煽ったお詫びに大将の初めてを捧げて貰うか」


『何でそうなる！？』


薬研君に顎をクイッとされると顔が近付いてきた


『やめろー！』


私は走って逃げた