第4章 いざ!出陣! 【4】
長谷部・小狐丸「…………………………」
『(ぅっ!沈黙堪えらんない!)』
私は二人の顔を見ないように門へと向き直り、ここへ来た時のように門を開けようと試みた
力の限り押しても、引いても門はびくともしなかった
『ぅっ………ぅっ………』
ここで諦める訳にはいかないと門をドンドンと叩いた
『開け!開いてよーー!ぅっ………』
泣きじゃくりながら門を叩き続けていると、後から手首をぱしっと掴まれた
ビクッ!!
長谷部「主…もう止めて下さい…ケガをしますよ」
手首を掴んだのは長谷部という男だった
『っ!大丈夫ですっ!私、家に帰らないと!』
そう叫ぶと、反対の手を狐男が掴んできた!
小狐丸「貴女の家はここですよ?」
『…………………………!?!?!?!?!』
私は狐男の方へ向き見上げると
『今、何て言いました?』
小狐丸「はい、貴女の家はここですよ。と言いました。」
そして、狐男は本丸を指さしていた。
『(あっ…私、もう逃げられないかな……手、掴まれてるし…終わった………。)』
そんな絶望の瞬間私は気を失った………