第18章 いざ！出陣！ 【18】

至る所でトントン、カンカン、ギコギコと音がする


皆が作業に取り掛かる少し前


大般若「どんなタンスが良いんだ？」


『えっ？何も考えてなかった…四角い箱三個位作って重て使えば良いやって思ってたから…』


御手杵「んじゃお任せで良いかぁ？」


『うん！お願いしまーす！』


鯰尾『じゃあ俺達は主が作ろうとしていた箱をいくつか作りますか！並べても重ても好きな形で使えるように」


骨喰「あぁ、そうだな」


『ぉお！ありがとう！』


そうして作業が始まった。三日月さん江雪さん次郎ちゃんなどは作業をしている所が見える縁側に座り談笑していた


薬研君が一本の角材を持ってくると、手の平サイズにいくつか切り落とした
それを蛍君と短刀達に渡すと皆で縁側にズラリと並んで座り何かを彫り始めた


『ぉほー！天使達が並んで座ってる…くっ！可愛すぎ！』


天使達に駆け寄ると


『なに作ってるの？』


すると皆一斉に持っていた物を後に隠した


乱「あっ！主さん！見ちゃダメ！」


平野「出来上がるまで待ってて下さい！」


五虎退「僕、主様に喜んでもらいたいから頑張ります！だから…」


前田「楽しみにしてて下さい！」


『っ！うん！わかった！楽しみにしてるからね！ありがとね！私はもう嬉し過ぎて泣きそうだよ！？………ぅわーん！』


厚「いや、もう泣いてるし」


それを見ていた鳴狐さんが私に近寄ると頭を撫でてくれた


『鳴狐さぁ～ん！天使達チョー良い子！チョーーー良い子なんですけどぉ～！』


鳴狐「うん、皆良い子、だからあっちに行こう」


鳴狐さんに手を引かれタンス制作隊の方へ連れていかれた


浦島「切っちゃうぞ！切っちゃうぞ！」


『ぇえ！？』


慌てて浦島君を見ると楽しそうに木材を切っていた


『ぉおぅ…木材切っちゃうぞだったんだ…ビックリしたぁ～』


御手杵「突く！突く！」


『ぇえ！？今度はなに！？』


御手杵さんを見ると何かを組み立て釘を打ち付けていた


『ちょっと御手杵さん！？釘、打つのに突く！って掛け声いる！？』


御手杵「あぁ、その方が釘を真っ直ぐに打ち付けられるんだ」


『おぅ…それなら仕方ない、手、打たないように気を付けてね？』


そうして他の様子も見ようと一歩踏み出すと、皆の動きが止りどこかを睨んでいた