第18章 いざ!出陣! 【18】
私は今、浦島君の髪を乾かしている最中である
浦島君はドライヤーの温風に心地良さそうに目を細めていた
浦島「ふあ~眠くなってきた」
『もうすぐ終るから後、少し頑張って?部屋に戻ったら布団敷いてあげるからね?』
すると浦島君はイスに座ったまま私の方に向くと私のお腹の辺りにガバッと抱き付いた
『浦島君!?』
浦島「主さんと一緒の布団で寝たい!」
『(なっ!?………カワイイな……眠くなってきたから甘えん坊になったのかな?)うん、わかった』
私は抱き付いている浦島君の頭をひと撫ですると、抱き付かせたまま、またドライヤーをかけてあげた
『よーっし!終ったよ?』
浦島君は抱き付いたまま終始、私のお腹に顔をスリスリしていた
『浦島君?』
浦島「ん~もうちょっと~」
『一緒に寝るんでしょ?亀さんも眠いみたいで甲羅に隠れてるよ?』
浦島「ん~仕方ない…主さん、こいつは亀吉って言うんだ!だから主さんも亀吉って呼んでやってくれよな?」
『うん!わかったよ』
そうして二人でいつもの部屋へ戻ると、先程、角へ寄せた布団を引っ張ってくると広げた
『浦島君出来たよ?寝て良いよ?』
浦島「ありがとう」
浦島君は布団に横になると私をジーっと見つめていた
『ん?どうしたの?』
浦島「一緒に寝るって言っただろぉ~?」
『そうだね』
私は浦島君の隣に横たわると浦島君は私に抱き付いた
浦島「ん~やっぱり主さん暖かいな」
『浦島君もお風呂あがりだから暖かいよ?あとさ、何で門の所に倒れてたの?』
浦島「ん~わかんない、気付いたらあそこにいた」
『じゃあどこから来たのかも覚えてない?』
浦島「うん、覚えてない」
『もしかして、どこかで焼かれた!?鯰尾君とか焼かれて記憶無いって言ってたけど』
浦島「焼かれてないと思うな」
『そっか、じゃあ今日からここで楽しく暮らそうね?何かわかんないけど、浦島君が無事で良かった』
浦島「へへへっ、ありがとう」
すると、浦島君の抱き締める腕に少し力がこもった
私も浦島君の背中に腕を回し背中を撫でてあげると、スゥスゥと寝息が聞こえてきた
それを聞いていた私も眠くなってしまい一緒に眠ってしまった