第17章 いざ!出陣! 【17】
山姥切「こんな所に部屋と風呂があったのか」
『うん!私も今日みつけたんだけどね?』
すると広君は部屋の窓の位置を確認したり壁に耳をあてたりコンコンと叩いたりしていた
『広君?何してるの?』
山姥切「この部屋であんたに何かあったら外からでも壁、蹴破って来れるか確認してたんだ」
『うん、ありがとう、嬉しいけど、コワイ事言わないで?』
山姥切「あぁ、冗談だ」
『もぉ~ポンチョ脱がすぞ!?』
山姥切「あんたも脱がせてやろうか?」
『やめろー!』
山姥切「はははっ、じゃあ俺は風呂に行く」
『あっ!うん!洗濯物運んでくれてありがとう!』
山姥切「あぁ」
そうして広君は部屋から出ていった
『さてと、洗濯物干さなきゃ🎵………んがぁー!ハンガー持ってくるの忘れた…洗濯場にあったのに…取りに行かなきゃ…今なら広君出ていったばっかりだし一緒に行こう!』
そうして私は部屋を飛び出した
『広君待ってー!』
広君は立ち止まり振り返ると
山姥切「何だ?どうした?」
『洗濯物干そうとしたらハンガー無い事に気付いてさ、洗濯場まで取りに行くから一緒に行こう?』
山姥切「あぁ」
二人でてくてく歩いて行くとお風呂から出てきた大人組と遭遇した
獅子王「山姥切?何だそれ!?」
山姥切「ポンチョだ。主から借りた」
蜂須賀「いつもの布は?」
山姥切「洗濯して干してる」
大人組「…………………………」
『(いろいろ突っ込みたいんだろうけど、あえて黙っててあげるんだ?さすが大人組!)』
広君は一人お風呂へ行ってしまった
『おぅ…なんだろ、広君って何かすごいね…あっ!そうだ!鳴狐さんいる?』
鳴狐「なに?」
鳴狐さんは大人組の隙間をぬって姿を現した
『あっ!あのね?私の部屋の奥に小さいお風呂があるから師匠が汚れたりしたら洗うのに使って良いよって伝えたかったの』
鳴狐「わかった、ありがとう」
鳴狐さんはそう一言呟くと部屋へ帰って行った
そんな鳴狐さんの後ろ姿を見ていたら桜を降らせていた
お供「鳴狐?」
鳴狐「なに?」
お供「嬉しそうですなぁ~」
鳴狐「うん、今度、師匠、土に埋めて汚して主の所連れて行く口実つくる……ふっ」
お供「鳴狐!?鳴狐!?」