第17章 いざ!出陣! 【17】
一期「はははっ!私は王子ではありません。刀ですから」
『おぅ…そうだった…………さてと、今度こそホントに着替えよう!…あ、あ~………』
薬研「大将?どうした?」
『ここって、小さいお風呂は無いの?』
一期「あぁ、それならそこの押し入れの横の扉の奥に………はっ!」
『えっ!?あの扉の奥にお風呂あるの!?あの扉、和風のクローゼットかと思ってたから開けてなかった!お風呂見てくる!』
一期「あっ!主殿!」
『ん?なに?何かヤバイ物でもあるの?』
一期「いや、その…ずっと使われていなかったと思うので汚れているのではないかと…」
『そんなの掃除するから大丈夫だよ!いこ!』
一期「あっ!主殿!」
三日月「一期、何をそんなに慌てている?」
一期「それは…その……」
『何か見られたくない物でもあるの?』
一期「………それは……」
三日月「これはもう、見に行くしかないな?行くか」
そして三日月さんを先頭にその扉を開け入って行くと、そこには一般家庭サイズの脱衣室にたどり着いた
浴室に繋がるガラス戸を開けると桧のお風呂と思いきや、猫足のバスタブだった
『なんで!?……あははっ🎶ここだけ洋風…しかも何かわかんないけど臭うね…』
そして私はまた脱衣室に戻ると
『そうそう!この扉、気になってたんだ!』
その扉を勢いよく開け入ると
一期「あっ!主殿!その先は!」
『っ!!』
一期さんが呼び止める声もむなしく、その先の部屋に入ると敷きっぱなしの布団と、その回りに散らかる大人の玩具……
私は思わず口を両手で覆い後退りした
すると他の皆も部屋を覗いた
三日月「何だ?ほぅ、これは…」
薬研「いち兄…」
小狐丸・長谷部「………………」
一期「あの……これは………」
『一期さんも辛かったね』
一期「いえ、あの頃の疲弊していく皆に比べれば私など…」
私は一期さんに近付くと少し背伸びをして頭を撫でてあげた
すると一期さんは、はっと息を飲み苦笑いをするとその瞳から雫がこぼれた
一期「……主殿、今朝のような事はしませんから…抱き締めて良いですか?」
『あっ…よしっ!来い!』
私は両手を広げ、私から飛び付き抱き締めてあげた