第4章 夢
【和也side】
本当は、ベッドに潜り込んでもう一回…なんて思わないでもなかったけど。
翔さん、ちょっと辛そうだったし。
まぁ1週間あるんだし、焦ることもないかって自分に言い聞かせて、翔さんを後ろから抱っこしたまま眠りについた。
髪に埋めるとすっごく良い匂いがした。
不思議…
俺も同じシャンプー使ったのに、なんでこんなに良い匂いなんだろ…。
なんてトロトロと考えてたと思ったら、次に気が付いた時にはもうカーテンの隙間から朝の光が差し込んでた。
やっぱり腕の中には、大好きな人。
寝るときには後ろから抱っこしてたはずなんだけど、目が覚めたらこっちを向いてて。
ちょっと…いや、かなりビビったけど。
すうすうと可愛い寝息を立てて眠る翔さんを見てたら、ほわ~んと胸の中が温かくなる。
睫毛、長いなぁ。
唇もぷるぷるツヤツヤで。
っていうか、この唇、なんかエロいんだよね…。
この唇見てると、ついキスしたくなっちゃう…。
なんて考えてたら、無意識に唇を押し当てちゃってた。
「…んっ…」
やたら色っぽい声を上げて、朝の光で縁取られた長い睫毛がふるりと震えて。
その下から、ゆっくりと宝石みたいな漆黒の瞳が現れる。
「…んっ…ん…?」
まだ寝惚けてんのか、焦点の合わない目で見てるから。
少しだけ開いた唇を舌でこじ開けると、その奥に眠ってた彼の舌を掬い取った。
「んっ…んんっ…!」
瞬間、翔さんの目が大きく見開かれて。
俺は後頭部を抱え込んで、離れられないようにした。
「んっ…ふ、ぅっ…」
深く舌を差し込んで咥内を蹂躙すると、最初は抵抗しするようにモゾモゾしてたけど、いつしか縋るように俺のシャツをぎゅっと掴んできて。
俺の舌の動きに合わせて、おずおずと舌を絡めてくれた。
か、可愛い❤
朝から理性、ぶっ飛びそう…
思う存分、翔さんの甘い唇を堪能して。
わざとくちゅりと音を立てて唇を離すと、俺たちの間を銀色の糸が繋いでた。
「…ニノ…」
とろんと蕩けそうな潤んだ翔さんの瞳が、俺の中に灯った欲望の火を煽る。
朝食、作ろうかと思ったけど…
ダメだ!
我慢できないっ!!
「翔さんっ!」
その白い首筋にかじり付いた。
「ああっ…ニノ、待ってっ…!」
甘~い翔さんの体、いただきま~す❤