第3章 Amore
【雅紀side】
翔さんのが、俺の中で爆ぜた。
その瞬間、俺から出ようとした腰を、両足を腰に巻き付けて引き寄せた。
「あっ、ばかっ///」
中で感じる、熱い滾りが放たれた感覚...
「なんで!?」
「だって、欲しかったんだもん...翔さんの、全部が..」
「全部がってさ...」
出て行こうとするその背中に手を回し、身体をピタッと密着させた。
「もう少しだけ...こうして居たい」
「...雅紀..」
「俺、ずっと前からあなたのことが好きだったんです。でも、翔さんは男に興味なさそうだし。
絶対無理だって、諦めようとしてた...それが、こんな風に、一つになれるなんて///」
ひとつにって///なんかその表現、エロイわ...
「もう...出るよ..?」
暫く雅紀と抱き合って肌を合わせていたけど...
気持ち良すぎて、離れられなくなりそうだから。
「...うん..」
彼があんまり、淋しそうな声出すもんだから、ついつい情に絆された俺は、
「一緒に風呂入る?中、綺麗にしてやるよ」
なんて言ってしまった。すると、
「えっ??中?中って///いや、恥ずかしいから、いいですって!」
雅紀は、真っ赤になって首を振った。
...可愛いじゃね~かよ///
「でも、自分じゃ、上手くできないだろ~?」
そう言いながら、身体をずらして彼から出た。
「あっ...」
俺のがドロッと流れ出した。
慌ててティッシュを取って拭いたけど、シーツが少し汚れてしまった。
「ごめんなさい...」
「いや、いいって!俺のだし...」
その言葉に、雅紀はハッとしたように顔を上げ、
「あの...その..大野さんの時は、中に出したんですか?」
中に出したって、そんなリアルに...
「いや...その時はゴム、着けたから」
「じゃあ、中に出したのは、俺が初めてですか!?」
...だから、中に出したって///
「あ、そう言えばそうだな...」
言われてみれば俺、女の中にも出したことなんかない...俗にいう『中出し』って、初めてなんだ~...
「俺、嬉しい!」
雅紀は、また俺の首に抱き付いてきた。
「俺が初めて、ですよね?感激です!」
「感激って...そんな大袈裟な..」
「翔さん!中、綺麗にしてください。お願いします!」
俺達は、手を繋いで風呂場に向かった。