第2章 unknown
【翔side】
4人の8つの目が俺を見る。
俺さ...こいつらに好かれるようなことしてたか~?
仕事にダメ出しして突き返したり、
何度もやり直させたり...
酒の席で説教したのは、相葉だったかな~?
結構普通に厳しい上司だったり、同僚だったりしてたはずだよな~?
...分かった!こいつ等もしかして、Mってやつなのか??
なら俺には手に負えないぞ!
俺、別に自分をSだと思ったこともないし...
まあ、そんなことも今更か?
この状況じゃ、逃げ出すわけにもいかない。
だけど、ここで一人に決めるなんてできない...
だったら、順番を...
順番... ...
4人の視線が突き刺さる。
「じゃあ、えっと...最初は...」
4人が一斉に生唾を飲んだ。
「あ、あいうえお順で...」
「やったぁ~!!」
相葉が両手を突き上げた。
お、俺まだ何も...
「別に最初だから有利ってことはないでしょ~?」
「そうだよ...寧ろ後の方が印象に残るかもしんないし...」
「だったら俺が有利じゃん!」
「たった4人なんだから、そんなの関係ないよ~!」
「そうだよ!一番櫻井さんを満足させた人が勝ちでしょ?」
......お前たちさ...
何で俺を置いてくかな?さっきから...
なんなら、俺が主役扱いでもおかしくな..
「じゃ、早速気が変わらないうちに行きましょう!」
「ふえっ?」
相葉が俺の手を引いた。
「えっ?きょ、今日から~?」
「何か問題ありますか?1週間しかないんですよ~?ゆっくりしてる暇なんかないんだもん!」
無いんだもんって、言ったって...
「一つだけ取り決めようぜ。フェアじゃない取引を櫻井さんに持ちかけて抜け駆けするのはなしにしよう!」
「フェアじゃないって~?」
「それは自分で考えてください!相葉さんが、陰でこんな事されてたらふざけるな!って思うこと...」
潤とニノ...何かいちいち話が合うな~?
結託してる感じでもないけど...
ふっと智くんを見ると、泣きそうな顔で俺を見ていた。
...そんな顔されたって、どうしようもないだろ~?
「あ、そうだ。智くん、待ってる間に、ここに居る他のヤツと...その..」
すると、彼は耳を疑うセリフをしれっと吐いた。
「それを言うなら、潤とニノも。
待ってる間のセックス禁止な!」