第1章 Kissからはじめよう
【智side】
キスをしながら、ベッドにそっと寝かせられて。
「ね…もう、いい…?智くんの中に、入りたい…」
今まで見たこともない熱っぽい瞳で訊ねられて。
「ん…きて…」
翔くんの目をじっと見つめながら懇願すると、ゴクンと翔くんの喉が大きく上下した。
それからハッとした顔で、枕元に用意して置いたゴムのパッケージを手にとって、やる気満々のそいつに装着しようとするんだけど…。
「あ、あれ…?」
なんでか、上手くいかなくて。
「ねぇ~、まさか今まで生でしかヤッたことないとか、ないよね~?」
「そ、そんなわけないだろっ!」
耳まで真っ赤にしながら覚束無い手つきで一生懸命着けようとするのが、堪んなく可愛くて。
もしかして、緊張してんのかな~?
「貸して。やったげる」
俺は翔くんからそれを受け取ると、くるくるとそいつに着けてあげた。
「…ありがとう…」
ショボンって顔して翔くんが言ったら、そいつもちょっとだけショボンってなっちゃって。
俺は起き上がってローションを自分の手に垂らすと、翔くんのしょうくんを握った。
「キスしよ?」
首に手を回して引き寄せながら、手を上下に動かす。
熱い吐息が漏れる唇を自分ので塞ぐと、翔くんが俺の腰を引き寄せてきた。
ぴったり密着した汗ばんだ肌が、すっごく気持ちよくて。
深く唇を重ねながらしょうくんを扱くと、またあっという間に大っきくなった。
「んんっ…智、くんっ…」
キスの間に漏れる吐息が、どんどん熱を帯びてくる。
堪んない…
肩に両手を当てて、ぐっと力を籠めると、翔くんの体はぼふっと音を立ててベッドに沈む。
「さ、智くんっ…!?」
見上げる瞳は怯える仔犬みたいで。
か~わいい❤
「大丈夫、俺に任せて♪」
翔くんの上に跨がって、しょうくんを俺の入口に導く。
また、翔くんの喉がゴキュッと音を立てた。
「いくよ?」
「う、うん…」
緊張した面持ちで、頷く。
手で支えながら、先っぽを自分の中に導いてやれば、体が悦びに震えた。
「あっ…あ、あっ…」
「…っく…せまっ…」
体重をかけて、ゆっくり腰を落としていくと、翔くんは眉間にしわを寄せた苦悶の表情で。
でも、俺を助けるように腰を支えてくれて。
「智くん…きれい…」
まるで、夢に浮かされたみたいな顔で、そう言ってくれた。