第1章 Kissからはじめよう
【翔side】
あんまり気持ちよくて。
智くんの舌使いが、絶妙過ぎるから、俺は呆気なくイッてしまった。
しかも、彼の口の中で。
俺は、飲んだことないから、
↑普通は、男子は飲みません!女子だってそうそうは...
だから味は分かんないけど、絶対変な味だよ。だって匂いが匂いだし...
なのに...
そう思うと、無性に智くんを可愛いというか、守りたいというか...庇護欲っていうのかな?
そこまでしてくれるんだ...っていう気持ちが、溢れるように湧いて来て...
反面。
そんなテク、どこで覚えたんだよ...って。
モヤモヤした気持ちになった。
最初は分かんなかったよ~?好きかどうかも分かんない彼に、『この気持ちはなんなんだ!?』ってね。
気付きたくなかったけど...俺、気付いちゃったんだよね~(-ω-)/
これって、平たく言えば『ヤキモチ』だよね?
俺って元々、やきもち妬く方じゃない...筈なのに。
こんな自分、今まで知らなかった...
そんな俺の複雑な気持ちを、認めるべきか否か、葛藤しているっていうのに...
智くんは、嬉しそうに俺を見つめている。
「な、何だよ...?」
「翔くん...気になる~?」
「気になるって...何が?」
「俺の、か~こ♪」
「ばっ///馬鹿言ってんなよ、気になんか」
「だって~さ...じゃあ、違うの?」
......智くんの、嬉しい顔が、今度は淋しそうに変わる...そんな顔すんじゃないよ///
違うか、違わないか...って言ったらさ。
...違わない...そうだよ..俺、やきもち妬いてる。
智くんが、今まで、あんなヤラシイことさせてたであろう、見えない女性に...だったら...
「智くん...この後、俺、どうすれば君を抱けるの?」
「翔くん!!」
パッと顔を輝かせた智くんは、クローゼットから何やらボトルを持ってきた。
「これ...」
「...これ?」
「これで、翔くんのが、入るように...」
そういうことか!そのプラスチックの容器を見て、俺が次にすべきことが分かった。
「智くん、こっち来て」
彼は、俺の言うがまま、素直にベッドに横になった。
指に容器から透明の液体を垂らし、足を広げると、静かに息づく小さなソコに指を這わせた。
「あっ...」
智くんは小さく鳴いた。