第7章 まだ見ぬ世界へ
【翔side】
全力で押し退ければ、出来ない訳じゃない。
なのにそれをしないのは…
智くんの甘美な刺激を、甘んじて受けているのは…どうしてだろう…
……全く。
自分の淫欲っぷりに、我ながら呆れる。
みんなに見られていることが、俺の気持ちをいつも以上に高めてしまって、もう、どうしようもないんだ。
恥ずかしい…そんな気持ちよりもっと。
『その先の快楽を知りたい』
いやらしい俺を見てもらうことで、
俺はもっと淫らな自分になれる。
まさか…
自分がこんな奴だったなんてね…
「…あぁ…さとしくん…もっと、ソコ…」
「ここ~?…こっちかな~?」
わざと焦らしながら、それでも確実に俺のイイところを突いて来る彼の指を、
咥え込んで離さないようにしてるのは、紛れもない俺の意思…
智くんの両膝に俺の両脚を掛けるその姿勢は、
隠しようもなく大きく開いた脚の付け根が、他の3人の前に晒されてしまう。
ゴクリと生唾を飲んだのは、雅紀か?
……もっと…見て…俺の事。
欲しくて堪らないって雫を溢れさせてる茎の奥…
さっきから執拗に構われたせいで、敏感になって赤く膨らんだ胸の先を、智くんの指が捻る。
「やぁっ///ダメ、だよ…そんなにしたら…」
「そんなにしたら、乳首だけで、イッちゃう?」
揶揄うような低い声に閉じていた目を開ければ、
潤が、ねっとりした目で俺を見ていた。
その目に…ゾクゾクする。
「凄いね…翔さん…触らなくても、イケるんだ~」
悪い顔して笑う潤…
「…潤…触って…」
『……俺じゃない…そんな言葉、何の抵抗もなく吐いているのは、俺じゃない…』
こんなの…
僅か、爪の先程残った理性が、心の中だけで最後の力を振り絞って抵抗を見せたけど。
「あああっ///」
潤の手が、俺のを掴んで、嬲るようにその先を親指の腹で強く擦ると、俺の背中は大きく仰け反った。
「翔さん…ホントに綺麗だよ…」
ニノが、充血して潤んだ目で、俺のことを優しく見ていた。
「あっ、ニノ…もう少し優しく…」
見れば、ニノの手は、泣きそうな目で俺を見つめている雅紀の下着の中に入り込んで忙しなく動いていた。
4人と付き合うって決めた初日。
それってこう言う事だったのか…?
考えたい筈の俺の頭は、もう痺れて麻痺してる。
…今はただ、ホシイ…それだけ……