• テキストサイズ

Endless Game【気象系BL】

第6章  Hung up on


【智side】

翔くんの腕が、優しく俺を包んでくれる。

翔くんの温かさに包まれて。
翔くんの匂いに包まれて。

幸せで幸せで…

なんか泣きたくなる。

でも、そんな幸せな気持ちの中にほんの少しだけ落ちる影。

今まで、なるだけ見ないようにしていたけど。

俺の1週間が終わったら。

翔くんは俺たち4人の中から1人を選ぶんだ。

誰を選ぶのか、それはまだわかんないけど。

俺か…
それとも…

でも…

誰が選ばれても…俺…

「…智くん…?」

急に黙り込んだ俺を、翔くんが覗き込んできた。

「…どうか、した?」
「ううん…なんでもない…」

やめよう。

今考えても、仕方がない。

翔くんが誰を選ぶのか…
それは翔くんにしかわかんないんだから。

「なんか、お腹いっぱいになっちゃった」

俺は、無理やりその影を頭から追い出して。

「ねぇ、早く片付けて、いちゃいちゃしよ?」

翔くんのほっぺたにキスをした。

「え?今日はエッチしないんでしょ?」

翔くんは意地悪い顔で、そんなことを言う。

「んも~っ!やだ!する!ヤリまくる!」
「ヤリまくるって…」
「じゃあ翔くんはヤんなくても平気なの~?」

手を伸ばして、股間をさわさわと撫でてやった。

「あっ、ちょっと、やめろよっ!」
「ほらほら~」

やめろよ、なんて言いながら、逃げる気配はないから。

まだ柔らかいそこを、揉み揉みする。

そうしたら布越し、あっという間に翔くんの「しょおくん」は存在を誇示してきた。

「んふふっ、大っきくなってきた」
「そう言う智くんだってさ」

翔くんの手が伸びてきて、俺の股間を同じように揉み揉みする。

「あんっ…」

思わず、声が出ちゃった。

「ほら、智くんだってすぐ大っきくなるじゃん」
「だって翔くんに触られると感じちゃうもん!」
「そんなドヤ顔で言われても…」

翔くんが苦笑しながら、俺の腰を引き寄せる。

「今日は、智くんを抱きたいな~」

耳元で囁かれて。

体の奥底がズクンと疼いた。

「ん…いいよ…」

反射的に頷くと、嬉しそうに笑ってくれる。

「じゃあ、早く片付けちゃおう!」
「うん!」
「余った刺身、どうしよっか?」
「明日、塩焼きにするよ」
「おお!めっちゃ楽しみ!」

翔くんが、手を差し出す。

俺はそれを、強く握り返した。

/ 157ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp