第6章 Hung up on
【智side】
ぐいぐい手を引っ張って、ベッドルームのドアを開ける。
突き飛ばすようにベッドへ翔くんを寝かせると、その上に覆い被さった。
「智、くん…」
見上げる翔くんの瞳は、この先の快楽を期待するように揺れている。
「どうして、欲しいの…?」
翔くんの口から聞きたくて。
俺は焦らすように指先でまだ硬さを保ったままのしょうくんを撫でる。
「あんんっ…やだ…」
ここまできても、翔くんの中にはまだ恥じらいの欠片が残ってるみたいで。
そんなのも、可愛くて仕方ない。
「言って?言ってくれたら、いっぱい愛してあげる❤」
耳元で囁くと、ぶるっと震えた。
ゆらゆら揺れる瞳で、俺に強請るような眼差しを向ける。
黙ってそれを見返してると、やがて観念したように目を閉じた。
赤い舌が、ゆっくりと乾いた唇を湿らす。
「…智くん…お願い…」
微かに震える手が、自分の足を抱えて。
俺を欲しがってヒクヒク蠢くそこを、俺に見せつけた。
「智くんの…入れて…」
「翔くんっ…!」
その瞬間、いろんなこと全部ぶっ飛んで。
気が付いたら、翔くんの尻を鷲掴みにして、最奥まで一気に貫いてた。
「あぁぁっ…!」
仰け反った顎のラインが震えるほど色っぽくて。
薄紅色に染まった肌が泣きたいほど綺麗で。
俺は自分の中に荒れ狂う欲望のまま、がむしゃらに腰を振った。
「あっ、あっ…さとっ…ああっ…」
「翔くん…翔くんっ…」
バカみたいに翔くんの名前を呼びながら、ひたすらにその果てを目指す。
「さと…俺も、気持ち良くして…」
甘い息を吐き出しながら、翔くんが俺の手をしょうくんへと導く。
腰の動きに合わせてしょうくんを扱くと、可愛い啼き声を上げた。
「あ、あんっ…さとしっ…きもちいい…」
「あぁ、翔くん…翔くんの中、最高…」
突き上げるごとに、翔くんの中はぎゅうぎゅう締め付けてくる。
しょうくんの先っちょからは、雫が零れてきて。
それを指先で掬って塗りつけると、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てた。
「あぁぁ…も、イキそう…」
翔くんの体が、小刻みに震え始める。
さっきイッたばっかりだけど、俺ももう限界で…
「翔くんっ…イクよっ…」
「あぁっ…俺も、イク…イクっ…」
手のひらに翔くんの熱を受け止めて。
俺も、その最奥に俺の証を刻み込んだ。