第5章 Shake it !
【翔side】
夕べと違って、余裕のない潤の顔が……そそる。
追いつめられた仔猫みたい。
じゃあ、さしずめ俺は…狼?
じゃあ、狼は狼らしく…
怯える仔猫を追い詰める狼よろしく、
俺は潤を攻め立てる。
声を出さないように唇をぎゅっと噛んだ潤に、少し荒々しいキスをした。
初めて聞く、潤の甘い声…
この声を聞いたのは、俺以外にない…って、そう思うだけど、沸き上がった熱が、一点に向かって流れ出す。
合わさった肌と肌の温かさに、昂る気持ちを抑えられない。
「…翔さん…もう…いい…から…」
泣きそうな顔した潤が、俺にイレて欲しいと強請る。
…初めてだから、ゆっくり時間を掛けないと…
そう言いたいところだけどさ。
正直俺、余裕ない…
いつもカッコ良くて男らしい潤の、少女のように恥じらう姿に…俺のは、もう我慢の限界なんだ。
「…まだ足りないかもよ…?」
「いいよ…早く欲しいよ…指じゃなくって、翔さんが…」
その言葉で、ギリギリ保っていた俺の理性の糸が、プツンと切れた。
俺は潤の両脚を大きく開いて、その間に身体を滑り込ませた。
「いくよ…」
「…うん…」
…あっ、ゴム…まあ、いっか(^^;
潤…悪い///
「んああぁ…いっ…」
きつっ///
潤の中は、初めてだって、証明してる様で…
侵入者を押し出そうとする。
「…潤…力抜いて…奥まで、入れない…」
「えっ…だって…えっと…こう…かな」
潤が大きく息を吐いて、力を逃そうとしてくれる。
よし!!いける!
俺は一気に潤の奥まで入り込んだ。
「入った!!全部、入ったよ、潤!」
「ホントに?嬉しい…翔さん…俺と翔さん、今ひとつ…なんだよね?」
「そうだよ。潤の中…温っけえ~」
「翔さん…俺…嬉しい…」
伏せられた長い睫毛が、綺麗な涙でキラキラと光った。
潤…好きだよ。
今、この瞬間…何よりも、誰よりも、潤が愛しい。
俺…もしかして、幸せ者なんじゃないか??
…幸せだって…
そう思える瞬間が、こんなに毎日あって。
そんで、俺を好きだって言ってくれる人との時間を、大切なんだって、そう思えるから。
そう気付けたから…
「動いても、いい?」
「うん…」
潤の筋肉質な太腿を抱え直し、
俺は、ゆっくりと動き始めた。
その瞬間は、もう、直ぐそこ…
一緒に、登りつめようよ…潤…