第5章 Shake it !
【潤side】
ゆっくりゆっくり、俺がキツくないように。
翔さんは俺の様子を窺いながら、ちょっとずつスピードを上げてくる。
「潤、キツくない?」
「…ん…だい、じょうぶ…」
頷くと、優しい笑顔を浮かべてくれて。
あぁ…好きだな…
今の顔、すごく好き。
ううん…
どんな翔さんだって、好き…
「…翔さん…好きだよ…」
思いが溢れて。
言葉になって、零れ落ちた。
「…俺も…今、この瞬間、おまえのこと好きだって、思ってる」
翔さんも、同じ言葉を返してくれて。
目尻から、涙が溢れる。
「…バカ…泣くなよ…」
「だってぇ…」
本当に、夢みたいなんだもん。
夢なら、どうか醒めないで…
「お願い…きて…」
「あぁ…」
伸ばした手を、引き寄せてくれて。
キツく、抱き締め合った。
そのまま、徐々に腰の動きが速くなってくる。
「あっ…あぁっ…しょ、さんっ…」
「潤っ…」
見上げた翔さんは、額に珠のような汗を浮かべて。
眉をぎゅっと寄せて、必死にその瞬間を逃しているように見える。
その表情が、すごく色っぽくて。
ドキドキする。
「あっ…潤、締めすぎだって…」
少し苦しげに呻いて。
俺の手を取って、自分のを握らせた。
「潤…一緒に、イクよ…?」
「…うん…」
俺は、翔さんの動きに合わせて、自分のを擦り上げた。
もう、恥ずかしさなんてどうでもいい…
今、この瞬間。
翔さんと一緒にイキたい…
「あっ…あ、あ、あぁ…翔、さんっ…」
「…っく…潤っ…俺、もうっ…」
「んんっ…俺も、イク…あぁぁっ…」
極限まで高まった欲望を解き放ったとき。
奥に、翔さんの熱を、感じた。
「…っは…ごめ…中、出しちゃった…」
申し訳なさそうに、翔さんが眉を寄せる。
「…ううん…嬉しい…」
だって…それだけ余裕なかったってことでしょ?
「翔さん…キス、して?」
手を伸ばすと、素直に腕の中に倒れてきてくれて。
蕩けるような甘い甘いキスをくれた。
翔さんと過ごした1週間。
本当に夢見たいな時間だった。
「翔さん…俺のこと、忘れないでね?」
「ぶぶっ…忘れるわけ、ないだろ~?」
翔さんは、声を立てて笑って。
最後にぎゅっと抱きしめてくれた。
「好きだよ、潤」
ねぇ…
あなたは最後に、誰を選ぶのかな…?