第28章 1番最後。
「鉄朗、…鉄朗の、欲しい」
「なに、もう我慢出来ねぇの?」
…その通りです…。
と言う言葉は、声には出さず心の中でそっと呟く。
そして、深い頷きをした。
鉄朗はどこからか取り出したのか分からないが、慣れた手つきで避妊具を自身に纏わせた。
「こんなに濡れてれば、もう大丈夫か」
そういうと、ニヤリと口角を上げた。
…その表情にドキっとしたのは、絶対教えてあげない。私だけの秘密。
「んっ……んんッ」
「く、は…ッ……ナカ、キツ…」
…そんな事言れても…。
鉄朗は少し顔を歪めながら、腰を上下に振り始めた。
…そんなに、私の顔を見つめないでほしい…。
きっと、今、酷い顔をしている。
そう思っていても、口で言うのは困難なため、空いている両手で顔を隠した。
「可愛い顔みせろ…隠す必要、ねぇぞ」
私の努力は意味もなく、鉄朗の強い力で私の両手首を掴んで床に押し付けられる。
「んぁっ…ッ、ん…やぁ…!!」
さっきよりも、大きな声で喘いでしまう。
息がしにくくて、苦しいのに、それですら快楽に変えてしまう私は、相当やばいな、とか思っていると、突然目の前が真っ白になってきて、声を抑えるのが困難な状況になる。