第22章 信頼
「おはよう、二人とも」
「おはようございます」
「おはよ」
お母さんに挨拶をされ、クロと私はそれぞれ挨拶を返した。
いつの間にかクロと私のお母さんはものすごく仲良くなっている。
…クロのコミュ力、恐るべし…。
「朝ごはん出来てるわよ、はいどうぞ」
お母さんからそれぞれお皿を受け取ると、テーブルに座り二人で食べ始めた。
すると、クロはトーストにマーガリンを塗りながらお母さんに言った。
「お母さん、ご飯食べてから綾菜さんと2人で散歩に行ってきてもいいですかね?」
「あら、いいじゃない。今日は暖かいから丁度いいわね」
そう言って、ふふ、と笑った。
…確かに、今日は少し暖かい…かも?
なんて考えながら、目玉焼きを食べた。