第21章 思いを込めて。
「やっ、あっ…ん」
「ッ、あ、キモチい…?」
クロの言葉に私は頷くことしか出来ない。
そんな私をクロはよく思わなかったのか、腰の動きを早めて言った。
「言わねぇと、わかんねぇ…ッ、キモチく、ないならイかせねぇ、から。」
「きもちいよっ、すごく、いい…!」
こんな状態でいろんなことを考えられるほどの余裕はない。ただ、好きな人と触れ合っているだけの行為が、こんなにも心地よくて、暖かくて、気持ちがいい。
たった、それだけなのに頭はクロのことでいっぱい。ほかのことなんて考えられない。
「綾菜ッ…すき」
「ぁ…、くろ、すき」
お互いに名前を呼んで、すきと言う気持ちを伝えて唇を重ね合わせる。
「ぁ、や、っイく…」
「イイよ…俺も、そろそろ、やばい」
クロのその言葉を耳に入れると、私はクロの名前を呼びながらイった。