第21章 思いを込めて。
綾菜のことを気にしながら飲み物を取りに行き、出来るだけ早く自室へ戻った。
「ごめん、待った…か、…」
ドアを開けると、目の前には綾菜が座っている。
普通に座っているのではなく、文化祭の時のコスプレをして、その上手首に縄を巻いている。
「クロ…、誕生日プレゼントは、…わ た し……」
木兎が教えこんだのか?
いや、今すぐに襲いたいよ?こんな可愛い格好して、ハイ、カワイイカワイイ、って言葉で済むわけねぇじゃん。
でも、今日の綾菜はすぐに壊れちゃいそうな気がして。
「私じゃ、ダメ?…私じゃ、満足させてあげられない?」
「いいのか?」
「うん、クロに抱いてほしい。」
本当にいいのか?
綾菜じゃダメとか、満足出来ないとか、そういうのは全くないけど…。