第13章 愛してるじゃ、伝わらない。
そっか、このちいさな女の子は、ものすごく大きな過去が、忘れられないほど辛い過去がある。
多分、綾菜は最近になってやっと男の人とも話せるようになって、笑顔も増えた。…んだと思うし。
「…頑張ったんだな。
綾菜、今日はもう寝よっか」
「やっぱりこんな体とは出来ないですよね。」
「俺は体目的じゃねぇし。
…綾菜、そこまでして無理してまでやる必要ないよ」
今までずっと頑張ったんだからさ、
今日ぐらい休ませてあげたいじゃん。
「ありがとうございます。
あの、私から誘っておいてごめんなさい。」
「気にすんなって。
…おやすみ綾菜」
俺はそういい、綾菜の額にキスを落とすと寝る体勢に入った。