第5章 ♡甘い快楽と苦い花
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『めるちゃん、みーつけたっ♪』
「きゃああ!」
窓掃除を終え、自室に向かって歩いていると、
急に後ろから抱きすくめられ
驚きに声をあげる。
『こんなところにいたんだー!
もう、部屋にいないから探したよー』
「は、は、花臣さん...
びっくりしました...」
『あぁ、ごめんごめん。
めるちゃん見つけたら
ついつい嬉しくなっちゃってー♪』
「は、はぁ...」
『ねねっ、そんなことよりさ、
めるちゃんお昼って食べた?』
「お昼ですか...?まだ、ですけど...」
『ほんと!よかったぁ!
実は僕、めるちゃんと一緒に食べようと思って
お昼ご飯作ったんだ!』
「え...?花臣さんが、ですか...?」
『そうそう!
だからめるちゃんのお部屋で一緒に食べよう?
ね、いーでしょ?』
ニコニコしながらのぞきこんでくる花臣に、
申し訳ないが、不安な気持ちになる。
今までされたことがされたことだったのだ。
その料理に睡眠薬や、また媚薬でも入れられていたらどうしよう...
そんなめるの不安を感じ取ったのか
花臣がぱっと顔をあげる。
『あ!もちろん、ただの食事だよ!
誓って、変なものなんて入れてないから!
それに僕、こう見えて料理は得意なんだ♪
きっと美味しくてびっくりしちゃうよ?』
少し迷ったが、めるはその言葉を信じ
花臣に誘われるまま
食事を共にすることにした。