第8章 ♡その想いは甘く優しく、そして我が儘で
その夜ー......
お風呂を上がって
寝るまでの暫しの時間を
ゆっくりと過ごしていると
部屋に突然の来客があった。
扉のノック音に返事をして
何事だろうと恐る恐る扉を開けると...
「しっ...凌さ!んん!?」
扉の前に立っていた人物に驚き、
声を上げたところを、素早く手で塞がれた。
「~~~!」
『こんばんは』
凌は、めるの口を塞いだ手をそのままに、
小声で呟き、にこっと爽やかに笑う。
その素敵な笑顔に嫌な予感を感じためるは、
身体をよじって逃れようと試みるも
簡単に押さえつけられてしまう。
「ん~~!」
『めるちゃん、ごめんね?』
また小声で呟くと、
簡単に身体を抱えられ
部屋の中に押し込まれる。
凌自身も部屋に入ると、
ガチャリと音を立てて鍵を締め
いつもの紳士的な笑顔でめるに向き直った。
『改めて、こんばんは、めるちゃん。
約束通り、また君に会いに来たよ』
「......こ、こんばん、は...
......あ、あの...一体、どのようなご要件で...」
『んー?...そんなの、決まってるでしょ?』
凌は、さらににこり、と微笑むと
一気に距離を詰めてくる。
「......っ!」
咄嗟に逃げようとしたところを、
一瞬にして手を取られ、
ぐいっと腕の中に閉じ込められる。
『...だーめ。
......逃がさないってば...。
今日は......』
「......」
『君と、2人だけの、
甘ーい夜を過ごしに来たんだから......ん...ちゅっ』
「ん!んん!」
暴れられないように
身体を押さえつけられながら、
ゆっくりと唇を奪われていく。
ちゅっちゅっ...ちゅ、ちゅ、ちゅ...
くちゅ、くちゅ...ちゅっ、ちゅう......
『ん...は、......ちゅ、ちゅ、ちゅう...』
「んー!...ん、はぁっ、は...ん、んん!」