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Pink*Flower Blossom〖R18〗

第8章 ♡その想いは甘く優しく、そして我が儘で


ーコンコンコン


「.........」


ーコンコンコン


「............あれ...?」



羊のくれた地図を見ながら辿り着いた、
花臣の部屋(だと思う)の扉をノックするも
内側から全然返事がない。


不思議に思いながら、
なんとなくドアノブに手をかけるとー...


ーガチャ


「...あっ......!」


扉のカギが開いていて
少しだけドアが開いてしまった。

もしかして部屋を間違えたのかもしれないと
ちらっと、ほんの少しだけ中を覗く。


「あ......」


すると、窓際のベッドで
気持ちよさそうに寝ている花臣の姿が
目に入った。


「.........」


勝手に入っていいものか迷ったが、
お疲れのところを起こすわけにもいかず、
かと言って、呼ばれていたのに
それを無視して部屋に戻るのも気が引けて
悩んだ挙句、小さく

「おじゃまします......」

と、つぶやき、めるはゆっくりと中に入った。




ベッドの傍によると、
あどけない寝顔の花臣が目に映り、
その可愛らしさに
めるはつい頬を緩ませる。


「......ふふっ、可愛い...」


起きている時でもかなりの童顔だが、
寝ている姿は、その何倍も幼く見える。

普段はこの、成人男性とはとても思えないほどの愛らしい彼の顔を、
ゆっくりと見られる機会はなかなかないので
やっぱり可愛い顔をしているなぁ...とか、
睫毛が長いなぁ...とか、
つい、まじまじと覗き込んでしまう。


「......花臣さん...もう...
私なんかより、ずっと可愛い......」


なんだか女として負けた気がして、
ちょっと頬を膨らませながら
花臣の頭に手を伸ばすとー...


ーパシッ


「え...?」


伸ばしたその手は、
なぜか花臣の手に受け止められていた。


「あ、れ...?......きゃあっ!」


その不思議に頭が追いつかず戸惑っていると
急にぐいっと手を引き寄せられる。


『...僕なんかより、めるちゃんの方が
ずっとずっと可愛いよ......』
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