第7章 ♡月と雪と日陰の花と、日向の花
『......めるちゃん...だから...』
「きゃ...っ...」
優しくぎゅっと抱きしめられる。
『そんな優しいこと.........
好きでもない男には言っちゃだめなんだって...。
......すごく嬉しい......けど...
こんなの、ある意味拷問だよ......。』
抱きしめるその腕に力がこもる。
『もぉ...好き。本当に好き。
絶対に、僕だけのモノにする。』
「......は、なおみさ...」
『はぁ......しかも、あんな可愛いこと言われて、
なにもせずに仕事に戻らなきゃいけないとか...
あぁもう...こっちの意味でも拷問かよ...。
はぁ......月にぃが帰ってきたら
速攻めるちゃん襲いに行くから。』
「え......そ、れは...」
『だめ。行くったら行くの。
めるちゃんのせいでもあるんだからね。
.........それじゃ、名残惜しいけど
そろそろ本当に時間やばいし
もう行くね。
...さっきの言葉、嬉しかった。
それじゃあまたね。』
最後にもう一度、唇にキスを落とすと
花臣は部屋を後にした。