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君がため

第1章 プロローグ




 -xx大学総合病院 総合病棟-

 (私はもう長くはないな・・・)

 105号室にいる桜月時雨は窓の外を見ながら思っていた。彼女はおもむろにベッド傍の机の上にあった虹水晶という水晶を手に取り、まるで願い事をするように強く握った。

 (私のこの原因不明な病が魔力があるからだというのなら、最後にあの人に会いたい・・・。夢の中でもいいから何度も会いたいと願ったあの人に。叶えたい夢があるから・・・)

 彼女はそのまま眠りについた。

 彼女が目を開けるとそこは夢の中だった。しかし辺りは暗く、他に人はいなかった。

 (やっぱり簡単には会えないか・・・。これを使おう。)

 時雨は手に持っていた虹水晶を握った。会いたいという願いを込めて。

 すると虹水晶が光りだし、一筋の光がある一点をさした。

 彼女はそこに向かって歩き出していく。



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