第2章 幼馴染
「お前たち、この後どうすんの?」
「どうしようかな~?何かお勧めとかあるの?」
智くんの白いエプロンには触れずに聞いてみた。
「あ~、それなら体育館でお笑いのライブがあるよ!行ってみれば~?翔くんの好きな芸人だったよ」
「智は?智も行こうよ!」
「俺は、ちょっと…」
俺と潤はそっと目配せした。
「そっか。じゃあ、二人でお笑いライブ、観てくるよ!」
俺はそう言うと、潤の手を引いてその場を後にした。
「翔くん、智に聞くかと思ったのに…」
「俺たちが見るって知ったら、あいつ、あれ着なくなっちゃうかも知れないじゃん!
知らん顔してて、こっそり見に行こうぜ!」
「でもぉ、どこで着るのか分かんないけど…」
俺は潤にウインクしてから電話をかけた。
…RRR~…RRR…
『翔?どーしたの~?』
「あ、岡田くん?あのさ、智くんのメイドのショー、何時からだっけ?」
『メイドショーつーか…
それ、大野、話したんだ~…意外~♪
まあ、来るなら大野は1時からだよ~。3号館の501号』
「そっか♪ありがと!」
俺が電話を切ると、潤が飛び付いてきた。
「翔くん天才♪」
「だろ~(^^)vこれで、あれ着た智くんが見れるよ!」
「お笑いライブはいいの~?」
「はあ~?そんなのより、メイドの智くんだろ!」
「はははは、智、俺らの顔見たら、どうなるかなぁ?」
俺たちは、時間まで模擬店を回ったりして、学祭を満喫した。