第9章 虹の欠片
そんなことがあっても、
俺たち3人は、相変わらず一緒にいて、
兄弟みたいに成長した。
いつも、どこかに潤の…あの日の潤が心の奥にあって、
時間が経つにつれ、
それは確かな愛情へと変わっていった。
潤は、俺への気持ちを隠さない…
いや、実際は隠していたんだろうけど、
もうね~、ダダ漏れでさ…
そういう事にはどちらかと言えば疎い方の俺でも、潤の気持ちは、痛いくらいに伝わって来ていた。
そんな毎日の中で、自然と大きくなっていった、
『潤を守りたい』
という気持ち…
しっかりしているかに見えて、
実は天然…
カッコつけてるけど、やっぱどっか可笑しくて。
そんなところが堪らなく可愛かったんだ。
そんな気持ちが俺の中で大きくなり、
兄弟のような関係を、徐々に変えていった。
そして俺たちは、高校生になった。
俺だってさ、健全な男子高校生だよ?
それなりにそう言う事ことにも興味はある訳で。
周りに群がって来る女の子たちより、
同じ男の潤に、所謂『そういう欲望』を持つ自分に気付くと、
…ああ、そうなんだ…って。
子どもの頃に潤に悪態吐いたゆうちゃんが言っていた、
『ホモ』って言葉…
でも、少しだけ違うって感じたのは、
女の子が嫌なんじゃなくて、
潤が好きなんだってこと……
男だからとか、女だからとか、
そんなの関係なくって、
…うまく言えないけど、
潤が良かったんだ…単純にそれだけのこと。
潤が、いつ告白してくれるか…
ちょっと待ってたけど、
そんな気配はなくって///
まあ、待ってるだけってのも、
男らしくないからね~
結局自分から、仕掛けてみたんだ…