第23章 Gravitation~引力~
「はい、お願いしま~す♪」
白いボトルを俺に手渡し、じゅんは無防備にマットの上に俯せる
広くて綺麗な背中に、ゆっくりとクリームを伸ばす
冷たくない様に、手のひらで温めてから背中に触れると、じゅんは『ん~♡』って…
気持ちよさそうに猫みたいな声を出すんだ…
じゅんの体温で温められ、柑橘系のいい香りが部屋の中を満たしていく
キュッと締まった腰のラインから、面積の少ないパンツのせいで、お尻の割れ目と、筋肉質のお尻の下の方がはみ出していて…
それが時々、きゅっっと閉まる
……絶対これワザとだ…
無視して続けていると、今度、じゅんは、
「前も塗って貰おうかな~♡」
と俺の返事なんか待たずに身体を反転させて来る
「ちょっ///前は自分でできるだろ~?」
「え~、いいじゃん、ついでだし♪」
………ほらね…思ったとりだ…
じゅんのソコ…ちょっと形を変え始めてて、小さい布を押し上げるから、隙間から見えちゃうし…
……なんだろ~?
薄暗いベッドでなら、全然平気なのに
こんなに明るいライトの下で出会ってしまうと、妙に照れるんだよね…
素知らぬ顔で、胸に…肩に…腹に…
グレープフルーツの香りを纏わせていく
隙間のソレは、見ない様にして…
「翔…中にも塗ってくんない~?」
不意に、平常心を保とうとしている俺の手首を掴んで、じゅんが笑う…
「ちょっ///じゅん…」
不意打ちを食らって赤くなる俺に、
「翔の手付きが、あんまりやらしいから、他も気持ちよくなってきちゃった~♡」
って……
「ほ、他って…もう!じゅん、いい加減にしてよ!
俺、風呂行ってくるから!」
怒ってじゅんの手を振り解き、立ち上がって風呂に向かった
「いってらっしゃい~…翔くん」
もう~!!
じゅんのヤツ、本とに。
俺のことなんだと思っ……
………今、翔くん…って
そう言った?
『翔くん』って………