• テキストサイズ

Baby blue【気象系BL】

第23章 Gravitation~引力~




「ほのか…えっと、この人はさ…」

「だって翔、って、顔もすごく綺麗だけど、心も綺麗…でしょ?だから、じゅん…この人だよね…」

「ほのか……」


びっくりした…
今初めて話した翔のこと、心が綺麗だなんて…

「ねえ~、翔!じゅんのこと、好き?」

いつの間にか、ほのかは翔の腕に纏わりつき、とんでもないことを聞いている

「ちょっ、ほの…」

「ん~?好きだよ…世界中の誰よりも、じゅんが一番大好きだよ♡」


………翔…

彼の真っ直ぐな言葉に、
俺に向かって言った訳でもないのに、
顔が熱くなった


「じゅんも、世界で一番翔が好きって!だから同じだね♪」
「ほんと?じゅんがそう言ったの~?」
「うん、言ったよ~、ね!」

ねって、急にステージのセンターに立たされた俺は、答えを用意してなくて、あたふたしてしまった

「あ、えっ、いや、その…」

「じゅんったら、恥ずかしいの~?可愛い~」

「えっ?かわい…って、ほのか!俺のこと、揶揄ってんだろ~!こらっ///」


ほのかと戯れ合う俺を、側で翔が笑って見てる

こういうのも、悪くない…よね?


俺たちは、どんなに愛し合っていても、
こんな風に子どもを間に挟んで笑い合うっていう、そんな幸せは手に入らない…


でも……

翔がいれば…


俺には世界中でたったひとり、
翔さえいてくれれば、他には何もいらない…


そんなこと、照れくさくって言えないけどね…


店で翔が選んだチョコクリームとチーズスフレは、麻衣さんが奢ってくれた


小さなケーキの箱をぶら下げ、
夕暮れ時の商店街を、二人で肩を並べて歩いた


……なんだか、凄く、幸せだった

/ 412ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp