第23章 Gravitation~引力~
「ちょっと、そんな、笑わなくたって…」
抗議のために、顔を離してJを見ると、
「翔…やっと、顔見せてくれたね」
そう言って微笑んだ
J…………
懐かしい顔……
懐かしい声…
懐かしい肩…
懐かしい腕
懐かしい………
「…J、少し太った?」
「なんだよ〜、最初の一言がそれかよ!ひでぇな〜…つーか、太ってない!
逞しくなったって言ってくんない?」
………
確かに、肩回りも大きくなったし、
さっきしがみついてた胸板も、
あの頃と比べると、厚みが………
そう思って、改めて見るJは、
格段に男っ振りが上がってる、
っていうか。
逞しく、頼もしく、
どっから見ても『男』になった気がして……
俺は急にドキドキした
「…あ、あの…」
……そうだよ
どうしてこんなところで寝てたんだ?
Jはロンドンに行ってるんじゃないの?
何で急に俺の前に、何の前触れも無く現れたの?
……まさか!?
「J!!ちょっと、見せて!」
「な、なんだよ?」
「…脚…あるしな…」
「翔…俺、オバケじゃないから…」
俺が、あんまり諦め悪いから、
神様が連れてきた、生霊かなんかかと…
「だったら、どうして…」
「ジュ~ン!!」
「Amelia(アメリア)!」
「Sorry I kept you waiting(お待たせ~)」
驚く俺の前に、金髪の美女が現れた
嘘っ……