第22章 forget me not～忘れないで～

ベッドの軋む音と、
翔のくぐもった声が部屋に響く

逃げる身体を引き摺り戻し、
腰を強く抱え直し

何度も何度も最奥を穿つ

その度に漏れるのは
俺と翔とが擦れる卑猥な音


「…あぁ…Ｊ…もっと…もっと、強く…」

肩に担いだ右足が、
俺が突き上げる度に、
脱力してゆらゆら揺れる

「…ん、んっ…あぁぁ…Ｊ…」

「…翔…綺麗だ…」



……アイシテル…

愛してるのに…


重ねた肌の温もりに
血を吐く思いでした決心が揺らぐ


……離したくない…


翔…お前だけ……


これから先も、
こんなに愛することが出来るのは、翔…

お前、たったひとり……


「ああ、Ｊ…ダメッ、だめ…」
「翔、俺も…俺ももう…」

「Ｊ…愛し、てる…Ｊ…もう、Ｊ以外は、誰も…」


その先の言葉を聞かない様に、
言わせない様に、

慌てて唇を重ねた…


脚を落とした翔の身体が大きくバウンドし、
歯が当たって翔の唇が切れた


両脚を大きく開き、太腿を抱え、
そのまま腰を送るスピードを上げる


はち切れそうに膨らんだ翔の中心が、
二人がぶつかる音に合わせて翔の腹に当たり続けている…

その尖端からは、
透明な雫が溢れて雫が茎を伝う

…その瞬間が、近いんだ



「…あぁ…翔…出、そう…」

「Ｊ…俺も、もう…無理…一緒にイキ、たい…」

「…うん…一緒に…」


シーツを掴む翔の手を解き、強く握りしめた



「あ、あ、あ、あっ……ああああっっ//////」
「イクイクッ…ああ、イクッッ///」


全身を駆け抜ける大きなうねりに
意識が遠退く


この快感を逃す術を知らない俺は

脱力する翔の肩に歯を立てた


……何度も何度も、
翔の中に、俺の全てを注ぎ込んだ瞬間…


翔の肩の皮膚を破って、

口の中に、鉄の味が広がった




…翔、君が全てだった日々のこと

俺は決して忘れない……