第22章 forget me not~忘れないで~
「じゃんけん、する?」
俺が聞くと、翔くんは少し笑って、
「潤が飲んだの…飲ませてよ…それでいい…
いや、それが、いい…」
そう言った
……なんだよ、もう…そんなエロい目で…
そんな翔くんに、
顔が緩みそうになるのを、唇を結んで素知らぬ顔をした
「…いいよ…」
と、プルタグを引いた
ひとくち口に含み、ベッドに腰掛けた翔くんへと近付くと、翔くんは、じっと俺を見上げた
ドキンッ……
もう既に熱を帯びた大きな瞳に、
心臓が大きく跳ねる
ぽてっと柔らかそうな唇に触れ、
咥内の少し温くなってしまった液体を送り込んだ
翔くんは俺から目を反らさずに、それを飲み込んで見せた
上下にゆっくりと動く喉仏が、俺のスイッチを押す
「翔くんっ///」
覆いかぶさるように抱きつき、噛みつくように唇を重ねた
そのままベッドに倒れ込む俺たちは、
貪る様にお互いを奪い合う
「…んっ…っふ…」
「…じゅ…んっ…」
争うように絡め合う舌先が、
お互いの咥内を行き来して、
飲み込めなかった唾液が翔くんの頬を伝わった
それを追って首筋に唇を這わすと、
「…潤…離したくない…」
翔くんが低く呟いた
鼓膜を震わす大好きな声…
ずっと近くで、ずっと聞いて来た…のに…
……翔くん…
…しょうくん……
翔くん//////
お互いに、何かに追われるように服を脱がせ合い、
生まれたままの姿になった俺たちは
慣れた肌を、吸い付くように重ね合わせた
その、今まで当たり前だと思っていた…
そこにあり続けるんだと疑わなかった温もりに、
涙が溢れた