第21章 その先に見える景色
………
…にしても、起きる気ね~し
電気付けっパで、朝まで寝る気だったとも思えないし…
………
そっと潤に近付いて、
魅惑的なそこに、唇を落とした
「…ん…」
ちょっ///なんで嫌そうな顔して寝返りするんだよ!
反対側を向いた潤の、透明な首筋が露わになる
……
色白のそこは、妙な色香を放っていて…
今度はそこに唇を押し当てて、軽く噛んだ
「んぁっ…」
ったく///
いちいち無駄に色っぽいんだよ、全く。
唇をずらしながら、舌先でペロリと舐め上げた
これにはさすがの潤もくすぐったそうに身を捩り、大きな目を開けた
「しょお、くん…?」
まだ寝ぼけてるんだ…可愛い~♡
「あのさ~、俺が吸血鬼なら、潤完全にやられてるからな~」
「吸血鬼!?翔くんが~?」
「そ。さっき、血~吸ってても寝てたし」
「んふふふ♡…翔くんが吸血鬼なら、俺の中の血、全部上げるよ~」
「全部あげたら、死んじゃうだろ~?」
笑う俺に、潤は急に悲しそうに瞳を揺らして俯いた
「…潤…」
「……いいんだ、死んでも。今のまま、翔くんに抱き締められて死ぬなら、俺…」
「バカなこと言うなよ!」
「……だって俺…どうせもう直ぐ、いなくなるし…同じじゃん…」
そう笑った潤に、俺は掛ける言葉が見つからなかった
そんなことない
馬鹿な事言うな
俺が何とかしてやるから
どれも違う気がした
そんな口先だけの、薄っぺらな言葉なんか、
潤は欲しがらない…
潤が欲しいのは……
欲しいのはきっと…
「じゅん♡エッチしよっか」
「え~?ダメだよ…母さんたち、起きてるし…」
「大丈夫♡こっそりヤれば…」
「…智、部屋にいるし…」
「潤が、声出さなきゃ分かんないよ…」
「そんなこと、無理…」