第4章 揺れる想い
至近距離でじっと見つめ合う俺と翔くん…
思わず、俺の喉がゴクリと大きな音を立てた。
なんなんだよ///これ…
翔くんは、俺を揶揄っているのか、熱っぽい瞳でじっと見つめたまま目を反らさない///
どうしたいんだよ…翔くん…いったい…
その時、リビングの入り口で微かな音がして、
俺と翔くんは揃って音のした方へ顔を向けた。
「潤…」
「…何してんの?ふたりで…」
潤は、感情のない顔でそこに突っ立っていた。
「潤~!起きたの?全然起きないからさ~、ひとりでつまんなくって…一緒にこっち来て飲もうよ♪」
「そ、そうだよ、こっち来て、一緒に…」
悪い事していた訳でもないのに、
何だか焦ってしどろもどろになる俺は、慌てて翔くんから離れて、潤に席を譲った。
潤の視線が頬に刺さる…
「潤がこんな時間から寝てるからさ~、
翔くんと飲もうかなって…それだけの事だから…」
責められた訳でもないのに、
何だかこんな、言い訳がましい事言って…
すると、潤は一瞬だけニヤッと口元を歪ませて、翔くんの横にくっ付いて座った。
「だってさぁ~…翔くんが昼間っから、何度も…」
「あ、バカ!!そんなこと言わなくていいから!智くんいるのに~!」
えっ…?…あ…そう言う事か…
そうだよな…親もいないし…
って///なんで俺がそんなふたりのエッチを擁護するんだよ!アホらし…
「いいじゃん、別に。智なら…ねえ~♪」
そう言いながら、潤が俺を見た。
全然笑っていない…
俺の心の奥の奥まで見透かす様な、
冷たい視線…
まるで、俺に挑戦するみたいな…
「は?えっ?…なんで、俺ならいいんだよ、全く…」
相変わらずの狼狽えっぷりで…
何だよ、俺…