第20章 君をずっと思ってる
何度イッタか、もう分からない…
3回目までは覚えてるけど…
気が付いたら、ソファに寝かされてて、
身体の上には真っ白いバスローブが掛けられてた
「……」
「あ…起きた。いつまで寝る気だろ?と思ったぜ~」
「…J…」
そっと自分の肌を触ると、すっかり綺麗になっていて…
Jがやってくれたんだって思うと、今更だけど恥ずかしい
「…ありがと…」
「ん~?」
「あの、綺麗に…してくれて…」
「あぁ~、中から、すげ~出てきてビビった!」
「ビッ、ビビったってさ、自分で出し…」
「翔…」
むきになる俺を、Jはふんわり抱き締めた
不意に包まれたJの髪から香る、シャンプーの香りに眩暈がしそうになる。
「翔…今までで最高にFunkyだった…いかしてた♡」
……J…
何度…
今まで何度、彼に抱かれた?
最初のうちは怖かった
何を考えているのか分からない、
感情を移さないパープルの瞳…
それが、いつからだだろう?
深い愛情を湛えた濃い藍色に変わったのは?
「…J…」
俺の気持ちのすべてを込めて、Jの背中を強く抱き締めた。Jはそんな俺を、その胸の中に匿ってくれる…
あいしてるよ…J…
出会った時から、
どうしようもなくあなたに惹かれた
これは運命
たとえそれがJの仕組んだことだったとしても。
先に進めと…
運命の歯車は、軋んで止まったままじゃ、いけないんだ
どんな未来が待っていようと、
その先へ…
しっかり見つめて、進まなきゃ。
「…翔…愛してるよ」
大好きな低音が鼓膜を揺らすと、
俺の目からは、自然と熱いものが零れ落ちた。