第20章 君をずっと思ってる
………
……
「……んっ…やっ…」
「翔…もっと、啼いて…声、聞かせて」
「…っふ、あっ…んん…」
久しぶりに訪れた『Asterisk』のVIProom…湿った空気の中、
Jに後ろから貫かれている俺…
圧倒的な存在感で俺を割り、
その熱を伝えるJ……
だけどその律動は、俺の欲しいものには、
まだ少しだけ足りなくて。
浅く、ゆっくり穿つもどかしさに、
自然と腰が揺れてしまう。
「…どう?…気持ち…いい…」
「…ああ…J…もっと…奥まで…欲しい…」
「んふふふ…翔って、淫乱♪」
なんとでも言ってよ。
もう、ここまで来たら、なんて思われたって平気……
欲しいものは欲しいって、素直に言える
Jの前なら……
「J…焦らさないで…もっと…強く、シテ…」
「翔…可愛い…俺だけの…翔…」
四つん這いの俺の腰を抱え直して、
Jは更に奥に入ってきた。
さっきまでのもどかしい抽挿と違って、
強く、激しく…
突き刺すように俺の身体を蹂躙する…
「…あぁ…J…熱い…中…ア…ッ」
「翔…好きだよ…翔…俺の、しょう……」
Jの言葉に、涙が頬を伝わった。
俺に…
それまで知らなかった喜びを教えてくれたのは、他ならぬJだ。
好きな人に抱かれる幸せ……
Jとの出会いが俺を変えた。
潤という恋人がいながら、Jに抱かれにここに通う…
本当ならば許されないことかもしれない。
でも、その恋人っていうのが、実はJで……
浮気相手もまた、自分の恋人…
普通じゃあり得ない
考えられないことが、俺の身に起きていて…
これは運命?
…それとも、全てはJが描いた筋書き?
もう既に、力の入らない身体を、
Jに引き起こされ、腹を抱えられた。
彼の熱い手のひらが、滾るおれを握った。