第15章 消えぬ想い
解す……自分で…
雅紀が見ている、その前で…
「立ったままじゃできないだろ~?」
何を言っても…抵抗しても無駄だ。
この後に及んで許しを請うことも出来ない…
だったら…
「あの…バスタオルとか、貸してくれる?
……下…汚すと、いけないから…」
そこまで言って唇を噛んだ。
悲しさなのか、
悔しさなのか、
憤りなのか…
得体の知れない感情に、涙がこみ上げるけど、
奥歯をグッと噛んで耐えた。
「ほら…」
雅紀がくれた大きなタオルをラグの上に敷き、
その上に腰を下ろした。
指にローションを纏わせ、
そっと後ろに触れた。
……まさか、自分でこんなことをするなんて、
夢にも思わなかった…
全ては、自業自得…罰が当たったんだ……
「……んっ…」
「翔、こっちに向けてやれよ…
俺に見える様に…できるよな?」
抵抗することは…ない…
俺はノロノロと、雅紀に向かって膝を広げ、
孔に指を差し込んでいった。
ただ広げるだけの…
受け入れるためだけに、
指を動かし、その数を増やしていく。
ローションの融ける卑猥な音だけが、
静かな部屋の中に響いている。
目を閉じて、全てを受け入れる…
自分の起きている、普通じゃ考えられない…
今の、この瞬間の悪夢…
「…まさき?」
気が付くと、雅紀が側に来て、
俺のに口を近付けている。
「舐めてやるよ…どうせヤルなら、
気持ちよくなりたいだろ?
翔の大好きな、セックスだもんな……」
「……」
雅紀が反応のない俺のを握って、咥内に取り込んだ。
「やっ…」
生暖かいその感覚に、俺は一瞬にして総毛だった。
「手は休めんなよ~」
言われるがままに、
雅紀の与える刺激を受け入れながら、
指を奥へと進めた。
………潤……
ごめんね……
俺は、また、お前を裏切る………