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Baby blue【気象系BL】

第15章 消えぬ想い




「はあ~?雅紀も??雅紀もって何だよ??
俺は…俺には……
ずっとJだけだった。

Jが俺の心の中で唯一の光だった!
…Jといる時は…
Jに抱かれている時だけは、
嫌なことも苦しいことも、
忘れていられたんだ…」

翔が、驚いたように目を見開いている。

……言うべきじゃない、分かってる…

でも、もう止められない///


「なのに///それなのにさ。
翔は俺からJをあっさりと奪い取った。」

「奪い取ってなんか…」

「奪い取ったんだよ!!
翔は分かってないかもしれないけど、
翔が来てから、
Jはおまえのことしか見てなかった…

それまではVIPで、
Jに抱かれていたのは
俺かニノだったのに…なのに…Jは…」


翔の顔色が変わった。

俺がJと関係持ってたことに驚いた?

それとも、俺がこんな風に翔を責めたこと?


どっちにしても、
もう前の俺たちじゃいられない…

そうだよな??


「…雅紀…俺…」

「翔には、潤っていう恋人がいて、
ちゃんとした親がいて、
小さい頃から、何の不自由もない生活を送って来て…今だって!!
…何でも持ってるじゃないか!…なのに」

「そんなこと…雅紀だって、いつも、仲間に囲まれて…」


仲間なんて、上っ面だけの、
薄っぺらな関係だ…

翔だって気付いているはずだよな?

Asteriskに集まって来て、
群れてる連中に、
なんの絆も繋がりも無いってこと。

俺にとっては、
Jとニノだけが、
唯一の心の拠り所だった。




親父が浮気相手に子ども作って出てってから
俺の家は、地獄だった。

顔を合わせれば親父の悪口ばかりの母親は、
いつの間にか男が出来て俺と弟を捨てた。

ある日突然、買い物に行った母親が、
何日も帰って来なかった…

そんな絶望を、
翔、おまえは想像できるか??


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