第12章 irony of fate 〜運命の悪戯〜
【雅紀】
そう…今夜、Jが抱くのはニノから…
俺、ついつい羨まし気な顔しちゃってたのかな?
Jに言われて耳まで熱くなった。
まあ、ニノはさっきまで俺がバッチリ解してたからね?
直ぐに使えるんだし、仕方ない…
俺が、脚を開き抱えたせいで、ニノの下半身は、Jの目に晒される。
「ニノ、いい格好だな…奥まで見えるよ…」
「いやだっ///言わないで…」
恥ずかしそうに顔を背けるニノ…
全く…よくやるよ、平気なくせにさ…
Jが、ニノの脚に間に入って来て、
俺が手渡したボトルから出した液体を、
自身と、ニノの蕾に垂らした。
「んっ、冷たっ」
一瞬身体が跳ねたニノに、Jは、
「直ぐにアツアツにしてやるからさ、待ってろよ…」
Jが…ニノのヒクつく蕾にゆっくりと滾りを打ち込んでいく…
ニノの背中越しに、その光景がバッチリ見える…
激しい嫉妬の炎が、俺をじりじりと焦がす。
蠢くニノのソコは、Jを咥え込んで奥へと誘う。
いったん最奥まで到達したJは、抜けるギリギリまで引き、また突き上げる。
繰り返されるその動きに、ニノは甘い声で鳴き、
小さな身体は小刻みに震えた。
その卑猥な光景に、沸き上がる想いを逃そうと、
俺はニノの首筋に歯を立てた。
「ああああぁっ///」
仰け反るニノ…
それを追いかけて、更に追いつめるJ…
くぐもった獣のような声と、肌と肌のぶつかる音、
窓のない、clubの奥の小部屋…
俺たちは今日も、快楽の海に沈んでいくんだ…
世間のしがらみも、煩わしい日常も
ここには何もない…
ただあるのは、自分に素直に、猛る想いと感情を絡ませ合う行為だけ…
他には…
何もいらない…
欲しいものなんか、他には何もない……