〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀
第76章 純華溺愛恋情論《後編》❀明智光秀❀
────純華溺愛恋情論
それは、染まり染められ
お互いの色に染まること
お前は純な華だから
溺愛するくらいで丁度いい
『温泉は混浴だぞ?』
『え、一緒に入るんですか?!』
『嫌なのか、残念だ』
『い、嫌じゃないですけど……!』
『ならば喜んでおけ、楽しみだな』
『うー……』
『今宵は泊まっていけるのか?』
『はい、許可をもらえましたから』
『だが、御殿まで…持たんな』
『え?』
『美依…上を向け』
『んっ……!』
愛しい温もりをこの手に抱きしめて
空からは粉雪が舞い散るけれど
優しいお前は、とても温かいから
────傘の中は、まるで春のようだ
唇から、ふわりと移る
甘い柔さと紅の味
その全てを噛み締めるように──……
いつまでもいつまでも
その温度に溺れていったのだった。
純華溺愛恋情論〖後編〗
終
❁*.゚すぺしゃるさんくす
ともみ様